『アーマードール・アライブⅣ ~いつか終わりゆく安息の日々~』が発売されました

投稿者: | 2017年11月6日

アーマードール・アライブ第4巻、2017年11月1日より発売開始されておりました(過去形)

第3巻の発売から早一年と一月。その間にも流通委託先を電書バトからボイジャー・プレスに変更したり、作者のTwitterが凍結されたり、作者が2回の転職を繰り返したりと紆余曲折ありましたが、なんとか完成いたしました。
俺みたいな奴が作者で本当に申し訳ねえ・・・(震え声)

ていうかこの表紙ヤバくないですか? 快楽天過ぎませんか? 実質エロ本じゃないですか?

ちなみにこんな表紙をしておきながら中身については「全力☆summer!が途中からSeparationになっていた」みたいな内容なので楽しみにしててください。

それと実は、委託先の変更にともなって、こっそり価格を350円ぐらいから300円ぐらいに変更しています。
「まだ1巻すら買っていない・・・」というあなたも、今なら1~4巻全部揃えても合計1200円ぐらいです。
ほとんど大判のなろうラノベ一冊と同じ金額ですし、ポイントが付くサイトで買えば更に安くなったりします。

ちなみに僕がこの金額で損しているということは全然なくて、商業の頃よりむしろ一冊あたりで入る印税の額はなぜか上がっているぐらいです(?)
これも人件費がクソ高い編集を追い出したおかげで実現した価格なので、その分を皆さんに還元するという形でやらせていただいてます。

ちょうど話としても折り返しぐらいの地点なのですが、それ以上に、今回の第4巻は僕にとって記念すべき作品だったりします。

独立することでしかキャリアが積めない現状

一体なにが特別かというと、それは僕が商業作家とデビューしてから初めて出すことのできたシリーズの4作目だったりします。

僕が商業で書いていたデビュー作は3巻で打ち切られていますし、この作品も元々は「発売2週間後に2巻打ち切りが決まってしまった作品」です。
それを三年間かけて、僕と、イラストレーターの友人と、協力してくれる皆様のおかげでここまで育て上げることができました。

僕自身がそもそも、キャラが増えれば増えるほど話を転がせる群像劇を得意としてるタイプの作家なので、
巻を重ねるごとに話が面白くなっていってる実感もありますし、そういった感想も少なからずいただいています。
要するに僕は短距離向けではなく長距離向けのランナーなんじゃないかなって最近は思っています。

もちろん両方走れる能力があればそれに越したことはなかったんですが、やはり2週間という短距離で結果を残さなければいけない商業の場に、僕が求めているコースはありませんでした。
それが望めない限り、おそらく僕は商業の場に戻ることはないんだろうなと思っています。

編集は必要ないからこそ必要

僕は自分で作家も編集もやる個人出版活動を通して、「編集の仕事ってなんなんだろう?」ということをずっと考えていました。
編集がいなければ本が出ないということは、裏を返せば本が出てしまっている以上は編集はそこにいたということになります。
つまり僕は、知らず知らずのうちに編集がやるべき仕事をこなしていて、その能力が備わっていたということになってしまいます。

これは半分合ってて半分間違いで、編集にはいろんな能力が必要とされ、それらをひとまとめにして「編集の仕事」と呼んでいます。
たとえば作品の全体を統括する“ディレクション”とか、各セクションを管理する“マネージメント”とか、販売戦略を練る“マーケティング”とか色々です。

中でも僕は“ディレクション”の能力がかろうじて存在して、なおかつこれが編集に必須の能力なんじゃないかなと感じるようになりました。

もちろん他の能力もありますし、あるに越したことはありません。副業でやってる僕では能力の不足はあると思います。
もしこういった能力で僕より優れた人がいるならば、僕はその人に作品を預けることをしてみてもいいと思います。
おそらく僕以上に僕の作品をディレクションできる人なんて居ないんでしょうけど。

ただ、「出版をするには何が何でも編集の存在が必要だ」という状況では、こうした考えを持つことすらありませんでした。

居ても居なくてもいいからこそ、なぜ居る必要があるのか考えることができたのではないでしょうか。
今、編集として出版に携わっている皆さんには、こうした編集を必要としない出版の存在を認め、そのうえで自分がなぜ作家に必要とされる存在なのか問いかけてみてほしいですし、
そういうきっかけをつくる存在であり続けることで、プロとして頑張っている作家の皆さんにも手助けができるのではないかな、ということを思いました。

もちろん、僕みたいに独立したいという気持ちを持っていて、逃げ出す方法を教えてほしいと言われれば、それはそれで助力したいですが。

なんだか宣伝のようで宣伝でなくなってしまったのでこの辺にしときます。
以下は、既に呼んで頂いた皆様にむけた、今回の所感とかあとがきみたいなものです。


さて、今回の作品を読了された皆さんは「やってくれたなこいつ」と思ってる方もいらっしゃると思います。

実は嘘に思われるかもしれませんが、今回出した設定はほぼ全て、1巻を最初に書いたときから「こういう展開にする」と決めて書いていたものでした。
新キャラの設定とかは今回初めて考えたものですが、少なくとも1巻から出ているキャラクター達全員については、元々こういう設定だったということです。

僕にとってこの4巻が一つの節目になっているのは、1巻を書いた時点からずっと書こうと思っていたことを、ようやく作品に出せたという気持ちもあります。
ここまで約50万字近く書いてきて、ようやく「1巻をまずは書き終えた」という気持ちになれた部分があります。

とはいえ4巻も続いてくると、さすがに張った伏線の数が足りなくて、どこからエピソードを絞り出したものかと考えたり、
「あれが伏線だったことにしよう!」みたいな、後張りもやらないと追いつかない段階に入ってきましたw

一冊を書くという作業は何度もしてきましたが、4巻目5巻目を書くのは僕にとって未知の領域で、いつも新鮮な気持ちで楽しんでいます。
もし楽しんでいただけましたら、Twitterでも感想サイトでもストアのレビュー欄にでも、楽しかったと一言書いて頂ければ幸いです。
ではでは。

シェアしてください! なんでもしますから!
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